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調整・修理について

さて、主要項目の最後に、
デリケートなアコギを酷使して弾きにくくなってきてしまった場合の
調整の仕方などを紹介しておきます!

いくら練習して上達しても、愛用しているギターが弾きにくくては
もったいないので、あなたが一番弾きやすい状態に調節しましょう!

と言っても楽器屋に持って行ったらお金がかかりますし、
アコギはとてもデリケートなので、よっぽど馴染みの所でないと
あまり細かい所まではやってくれません。
そこで、細かい調整は自分でやりましょう!
もし楽器屋で「これ以上は無理」と言われた場合でも、
必ず、もう少し突き詰めることができます!
でも、
あくまでも僕のやり方なので、不安な時は真似しないでください。

まず、そのギターが弾きやすいか弾きにくいかを決定付ける要因は
5つあります。それは、

ネックの長さ、太さ、分厚さ、弦のテンション(張りの強さ)、
弦高(指板と弦との離れ具合)です。
でも、ネックの長さを変える事はできませんし、
太さ、分厚さを変えるには、
かなり大掛かりな修理に出さなくてはいけないので、
お金も日数もかかります。
そして、弦のテンションは、太さの違う弦を張る事ですぐに対応できます。

ということで、一番手っ取り早くて効果がある
弦高の調節について紹介しましょう!

<チェック1>
まず始めに定規を用意して、あなたのギターの弦高を測ってみてください。
測り方は、下の写真のように
12フレットの上に定規を置いて、真横から見ます。そして、
フレットの
から、6弦のの部分までが何ミリあるかを測ってください。

弦高の測り方 見本写真

この写真では、だいたい2.5ミリぐらいですね。

例えばこれが3ミリ以上ある場合は、弦高がやや高めなので
弦高を下げることで、かなり弾きやすくなります!
逆に
2.5ミリ以下だと低すぎます。

さらに、反対側から1弦の弦高も測って、
これが
2.5ミリ以上ある場合も下げる余地があります。
また、
2ミリ以下だと低すぎます。

ちなみに、僕はアコギをエレキのように弾く曲が多いので低めにセッティングしていますが、
弦高が高いほど箱が良く鳴って良い音が出ますので、わざと高めにセッティングしている
人も多いです。

<チェック2>
さて次に、下の写真のように3フレットを押さえて、
1フレットと6弦の間に隙間があるかを確かめましょう。

弦高の測り方 見本写真2

↑この写真では分かりにくいですが、
6弦に関しては、1フレットに触れるか触れないかぐらいがベストです。
そして5弦以降はピッタリくっついていても、開放で弾いたときに
ビリビリいわなければ問題ありません。

<チェック3>
さてもう一つ、今度はネックの反りを見てみましょう。
見方は下の写真のような角度で片目で見てください↓

ネックの反り具合チェック方法 見本写真

↑こうして、弦の直線と比べて、
ネックが
おじぎしている(準反りか、
又は、
えびぞっている(逆反りかを見ます。

そこで!一番よくある状態は、
チェック1で弦高が少し高めで、
チェック3で、準反りぎみの場合です。

この場合は、下の写真のように一度弦をゆるめて
ネックの付け根部分に六角レンチを差し込んで、
少し
に回せばネックが逆反り方向に反りますので
一発で解決します↓
(六角レンチについては[ギターアクセサリー(グッズ)の使い方、必要性について]
の項目で詳しく紹介しています)

ネックの反り具合 調整方法 見本写真

↑この時、どのぐらい回したのかを覚えておかないと、
気に入らなくて戻す時に困りますので注意してください。
六角レンチを差し込む部分がヘッド側にあるギターもあります)

こうして、ネックを逆反りにすることで弦高も下がりますので、
チューニングしなおしてチェックしながら
少しづつやってください。
ちなみに、ネックがまっすぐなのが一番良いですが、
僕の経験上、微妙に逆反り気味でも問題ありません。


さて次に!
ネックの
反りを調整してもまだチェック1での弦高が高すぎるという場合は、
下の写真のように
↓ブリッジの
サドルを取り外して高さを調節しなくてはいけません。

サドルの取り外し 見本写真

弦高が高い場合は↑このようにサドルを外して削るわけですが、
これが難関です!
まず、水平に削るために
↓下の写真のような、
平らなヤスリを用意しましょう!

サドルを水平に削るためのヤスリ 見本写真

そして、削りすぎないように
削りたい部分に油性のマジックで線を引きましょう↓

サドルを水平に削るための方法 見本写真

↑こうしておく事で、
このマジックの線が消えるまで削ればいいという
目安になるからです。

そして、削る時は6弦の方ばかりが低くなったりしないように
マジックで書いた線のなくなり具合を確かめながら
均等に力を入れて削ってください。
最初は、少し削る度に弦を張りなおしてビリビリした感じがないか
チェックしながらやった方がいいと思います。


一方、チェック2での隙間が空きすぎている場合も
同じようにヘッドとネックの繋ぎ目の
ナットを外して削ります↓

ナットの取り外し 見本写真

ただし、↑こちらを削るとチェック1での弦高も多少低くなりますので
注意してください!

仮に、削りすぎたり、片方だけが低くなってしまった場合などは
下の写真のように薄い板を貼ったり、6弦の方だけにシールを貼ったりして
調節してください↓
[道場主ギター・機材紹介]で紹介しているゴルペ板も便利です!)

ナットの裏側 見本写真

でも、↑これは全く音に影響しないとも言えないので
なるべくやらないほうがいいでしょう。
めんどくさいですが、少しづつチェックしながらやった方が確実です。

以上の方法で、全ての調整が終わって弦高がちょうどいい感じになれば
かなり弾きやすいはずです!
そこでもし一部分だけがビリビリいったり、不快な音がする場合は
フレットが磨り減り過ぎていたり、
ネックがうねっている可能性がありますので、
ネックを少し準反りぎみにして弦高をもう少し上げるか、
それでもだめなら修理に出すしかありません。

ちなみに、フレットの打ち換えは場所によって値段も腕も違いますので、
知り合いに聞いて信用できる所を探しましょう!
僕の友人がやっている大阪市西成区の工房では、
フレット総打ち換えと指板調整込みで35000円でやってくれますので、
大阪近辺に住んでいる方は是非ご利用下さい↓

楽器工房 SOL-ANEMO(ソル・アネモ)

〒577-0061
大阪府大阪市西成区北津守2-7-27

E-male : solanemo@sky.plala.or.jp

さてそれでは、あなたのギターが自分用に調整された事で
ますます愛着が湧いてくるはずですので、
大切にしながらも、
2年に一回ぐらいはフレットの調整・打ち換えをしなくてはいけないぐらい
ガンガン弾いてあげましょう!
そうして、そのギターがぼろぼろになる頃には
掛け替えのない相棒になっていることでしょう!


ということで主要項目はこれで最後ですが、
次からは雑学項目として、音楽に関係のある物からない物まで、
オリジナルに関係した様々なお役立ち情報を紹介していきますので
興味のある項目は是非チェックしてみてください!


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時間がもったいないという人にオススメ!卓上音叉くんの作り方]へ

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