TOPに戻る 作曲ができる人と
できない人の違い

さて、今回は仰々しいタイトルをつけましたが、まず始めに僕の独断で
「作曲に向いている人」と「作曲に向いていない人」を大きく分類すると、
作曲に向いていない人=流行に敏感なタイプ
作曲に向いている人=皆と同じ物を極端に嫌がるタイプ
という事になり、

作曲ができる人を大胆に定義付けしてしまうと、
作曲ができる人=自然体で音楽が聴けない人
という事になります。
(あくまでも僕の意見です)

まずは、この「自然体で音楽が聴けない」理由について説明すると、
別に自然体で音楽を聴けないことが悪いと言っている訳ではありません。
音楽の聴き方は人それぞれ違うはずで、特に楽器をやっている人なら
「ここの間奏の部分がかっこいいな!」などという聴き方もするでしょう。
その中でも、作曲に興味のある人というのは決定的に違う部分があります。
それは、
曲を聴きながら、たまに心の中で
「なるほど!」と思ってしまう所です。
この「なるほど!」には色々あって、曲の構成や歌のメロディーの進み方、
歌のバックの作り方、コードの乗せ方、ドラムとの絡み方、リズムの切り方など
あらゆる所で「なるほど!」が発生する可能性があります。
そして、この「なるほど!」が多い曲ほど聴いていて感動するし、楽しいのです。
要するに、単純に「良い曲だなあ」と思う前に、
その「良い曲だなあ」と思う
原因を探ってしまうので、
どうしても純粋に曲の雰囲気
だけを楽しむ事ができない訳です。

しかし、この「なるほど!」の積み重ねによって作曲がうまくなり、作曲しだすと、
また「なるほど!」も増えるので、感動も楽しみも増えていきます。
逆に、この「なるほど!」がまったくない曲は自然体で聴くことができるんですが
ただのBGMになってしまいます。

ちなみに、これは映画の世界でも当てはまります。
たとえば数年前に大ヒットした
「タイタニック」を例にとると、
僕のまわりで、カメラワークやストーリー構成などに「なるほど!」を求める
制作者側の視点で映画を観る人達には例外なく不評でした。
まあ好みもあるでしょうが、おそらく
普通は気にならない所が気になってしまうので、
自然体でストーリーに入り込めない
のでしょう。
(僕は純粋にストーリーに入り込んで楽しめました)
そのかわり、その人達は僕たちが気にも留めない部分で
「すげー!」「こんな撮り方もあるのか!」「なるほど!」
と感動する事が
できるのです!

ということで、このように自然体で曲を聴いたり映画を観たりできるということは、
イコール、その制作にはあまり興味がないという事だと思います。

もし、作曲に興味はあるけど自然体で曲が聴けるのであれば、
それはまだ
実際に曲作りに取り掛かっていないからでしょう。
僕自身、曲を聴いて「なるほど!」と思い始めたのは
高校生の頃、ギターがいないバンドに手伝いで参加することになり、
その際、コピーする曲でギターの出番が少なかったので
勝手にギターの出番を増やすアレンジをし始めた頃からですし、
この時のようにちょっとしたアレンジをするだけでも
実際に自分でやり始めると「あーでもない、こーでもない」と悩むわけです。
そこで!
ふと他の曲を聴いて、悩んでいた部分の
解決法を思いついたりすると
初「なるほど!」が現れるのです!

それからは、かっこいいと思う曲をコピーする時も「なるほど!」が
付きまとうようになり、その内コピーしなくてもどういう弾き方をしているのかが
だいたい解るようになってきて、曲を聴くだけで「なるほど!」と思うように
なってきました。
そして、一から曲作りを始めると「なるほど!」の
種類も大幅に増えますので
もう純粋に曲全体の雰囲気だけを楽しむのは不可能になってきます。
ちなみに、本格的なレコーディングを体験して興味が出てくると、
また違う種類の「なるほど!」が現れて、楽しみも増えます!


こうしてだんだん作曲者側の視点になっていくわけですが、
ここで一番最初に書いた「作曲に向いている人」と「作曲に向いていない人」
を分類した理由について説明します。

まず、完成度の高い曲を作るという事はテクニックを身につけるよりも、
はるかに労力が要ります。
だから、その労力に見合うだけ曲が完成した時に嬉しくないと
やる気が出るはずがありません。
よく「私は作曲の才能はない」と言う人がいますが
そういう人は、
それほど
労力を使ってまで、
どうしても曲が作りたいわけではないんだと思います。

もしくは、才能があればそんなに苦労せずに曲が作れると
思っているのかもしれません。
しかし、僕が知っている限りのミュージシャンでは
生まれつき才能がある天才だと思える人は一人もいません。
皆、
試行錯誤しながらすばらしい曲を産み出しています。
仮に才能という言葉を使うとすれば、
それは
”曲が完成した時に、もの凄く嬉しいと思える才能”です。
なぜなら、曲が完成しても、とりあえずの見返りは
”嬉しい”だけの自己満足ですし、
嬉しくなるぐらいの曲を作るためには、常日頃からその事ばかりを考えて、
思いついたフレーズを録音しておいたり、帰ってそのフレーズを
どう曲にするか、どうつなげるかなど色々な事で悩まないといけません。
そうして大量に時間を使ったあげく、
結局どうしてもイメージしていた曲にならなくて
ボツにすることもしょっちゅうあります。
そうやってやっと完成した見返りが、ただ”嬉しい”だけなので、
よっぽど自分のオリジナルを作る事に執着がある人じゃないと
嬉しさの度合いが、労力の割りに合いません。
要するに、作曲ができる人は
オリジナルの曲が完成すると、もの凄く嬉しいと感じる人なのです。
逆に言うと、
人と同じ物を極端に嫌がるタイプとも言えるでしょう!

そういえば、TOPページの入門資格の設問の中にある、
”ウィンドーショッピング中、店員に、
「今そちらの商品よく売れてますよ!」と言われると買う気がなくなる”

というのも、人と同じ物を嫌がるタイプの表れです。
すなわち、この設問に当てはまる場合は
すでに作曲をするために
一番大切な才能が備わっているということです!
是非、良い曲を産み出してあまりの嬉しさに一人、にやけてください!

ちなみに、僕のまわりにはこの設問に当てはまる人ばっかりなので
「なんで店員はわざわざ買う気が無くなるような事を言うんやろ?」
と、ずっと不思議に思っていましたが、
最近になって、
「今そちらの商品よく売れてますよ!」と言われると買ってしまう派”
の人の方が圧倒的に多いことを知り、僕にとってはかなりの衝撃でした!
おそらく僕にはそういう人達の気持ちは死ぬまで理解出来ないと思います)

という事で、皆と同じ物で安心できる人は、オリジナルに対する執着心は
あまり無いと思いますので、こと作曲の向き不向きに関してだけ言えば、
最初に書いたように分類できると勝手に判断した次第です。


以上、僕の独断と偏見で作曲ができる人とできない人の違いについて、
だらだらとウンチクを書きましたが、結局僕が一番言いたいのは、

自分が満足できる曲を作れるようになる為には、
大変な労力とたくさんの「なるほど!」がいるわけですが、
オリジナルに
執着心がある人にとって、それは全く苦痛ではないのだということです!

だから僕のようなめんどくさがりやでも作曲ができるのです!

そうして、試行錯誤を繰り返しながら長年作曲をしていると、たまに
天からのご褒美のように短時間で1曲できてしまう瞬間もやってきます。

もし、あなたがオリジナルに執着心があって作曲がしてみたいなら、
すぐにやってみてください。そしてうまくいかない部分は、いろんな曲を聴く、
またはコピーして「なるほど!」を探してください。一つでも見つかれば
きっと楽しくなってくるはずです!
まあ最初はどこかで聴いたことのある感じになるかもしれませんが、
みんな最初はそんなもんです。
オリジナルを追求する気持ちがあれば
そのうち自分のスタイルが身についてきますので、どんどん曲を作ってください!


さて次の項目ではアコースティックギターをバンドで使う場合に、
オススメのピックアップや、音の特性、マイクについてなど、実戦に役立つ
情報を掲載しています。これからライヴ活動を始めようと思っている人は
特に知っておかなければ損をしますので是非一度ご覧ください!


[バンドで使うアコースティックギター(エレアコ) ※おすすめのピックアップ・マイクについて]へ

TOPに戻る